専用ウォレットを構築する仮想通貨Ethos (イソース:ETHOS) とは?特徴や将来性、チャートなど

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仮想通貨関連のコインストレージであるウォレットは、通貨のシステムの特性上どうしても共通した一つのウォレットに集約することが難しいです。
今現在複数のコインを保存できる一番有能なハードウェアウォレットであるLedger Nano Sでも、実際は内部に専用アプリを一個ずつ落とす必要があります。

今回紹介するEthosは、そういった複雑化・多様化するウォレット事情に対して、一つの統一したユニバーサルウォレットと呼ばれるアプリを考えているプロジェクトになります。

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暗号通貨Ethosの特徴

通貨名(通貨単位):Ethos(ETHOS) ※旧Bitquence
最大供給量:222,295,208 ETHOS
ネットワーク:イーサリアム、ERC20
システム(アルゴリズム):イーサリアムに依存
公開日:2017年6月27日
開発元:アメリカ
代表(CEO):Shingo Lavine
公式:ethos.io
ホワイトペーパー:ethos.Whitepaper
公式ブログ:medium.ethos

私たちのビジョンは、暗号化市場を一般ユーザーにアクセスして信頼できるものにし、ブロックチェーンテクノロジの採用を加速し、デジタル資産と従来の資産の両方の所有権を民営化する、人力で動く新しいエコノミーサービス会社を作り出すことです。

公式でのビジョンやソリューションはふわっとしていますが、このプロジェクトの今現在の目標は、先程言ったように各アルトコインのウォレットを統合した一つのユニバーサルウォレットアプリの開発です。

ただ、全体の目標としては、”個人で簡単に複数の通貨を管理できるようにすること”自体を目標としているため、このようなざっくりしたビジョンになっているのでしょう。

プロジェクト自体はもともとBitquenceという名前で去年から続いていますが、2017年11月にリブランディングを行い、Ethos (イソース:ETHOS) として名称とティッカーを変更しています。

Ethos SmartKey

通常の階層的決定性ウォレット(HDウォレット)は一つのシード値と呼ばれるランダムな暗号数値から階層的に鍵を実質無限に生成できます。

Ethosのウォレットアプリでもこの方法を採用しており、単一のシードからすべての異なるウォレット(秘密鍵)を派生させることができます。

この辺は通常のBitpayなどのデスクトップウォレットと使い方は同じようですね。

この企業が提案するEthosユニバーサルウォレットと言うものは以下の機能を備えたアプリケーションになる予定です。
SmartWallet:複数のブロックチェーン上の複数の資産をホットウォレットに管理
ColdWallet:SmartKeyでニーモニックを作ってオフライン上で管理
WatchFolio:ポートフォリオトラッカー機能
Coins:情報分析機能

Ethos Bedrock APIの構築

このプロジェクトで掲げている具体的な目標は次のとおりです。

・各種コインウォレットの一元管理
・フィアットと暗号通貨のスムーズな交換と売買機能
・手軽な分散投資機能

まずは以上のシステムの搭載したAPIをEthos Bedrock(ベッドロック)というブロックチェーンAPIにして提供することを目指しています。

※ちなみにこのAPIとは無料で手に入るソフトウェア・プログラムソースなどのことを指します。

このAPIでは、次に説明するいくつかのシステムを搭載します。

Ethosユニバーサルウォレットとは?

各種コインウォレットの一元管理の部分

このユニバーサルウォレットの最大の利点はアルトコインごとにわざわざウォレットを作成する必要がないところにあります。

各コインのウォレットを一つのアプリケーションで管理して、残高の表示、送信、受信操作を行います。
ウォレット自体は完全に分散型となっており、秘密鍵(シークレットキー)のアクセス権限はユーザーにのみあります。
もちろんEthosも直接操作することはできないようになっています。

具体的には、Ethosユニバーサルウォレットに対応する通貨はBIP32規格に適合している必要があります。
このウォレットでは、ETHOS-44標準という規格を想定していて、BIP32規格の中の新しいBIP44規格というものに準じて標準化しています。

ちなみに今世に出回っているハードウェアウォレットの大多数がこのような規格に沿ってウォレットの構築しています。

規格の細かい話はjpbitcoinblog.infoを参考にしてください。

このような規格だけの話で言えば、Ethosユニバーサルウォレットでは数百、数千以上の通貨を保存できることになるはずです。

フィアットゲートウェイとは?

フィアットと暗号通貨のスムーズな交換と売買機能の部分

投資としての仮想通貨であれば、単なる保管庫としての機能以外に、既存の法定通貨(フィアット)との交換機能を持たせるか、今ある交換所との接続部分を作る必要があります。

このフィアットゲートウェイでは技術開発の他に最低限必要になってくるKYC(身分証明)などの法律的な部分に着目して、今ある国の通貨と仮想通貨の法律上のギャップをなくすための方法を模索しているようです。

将来的にはEthos BedrockのAPIにこういった機能を乗せて、通貨の変換、売買機能を追加することを目指しているとのこと。

※ゲートフェイは中継、仲介の意味です。

Ethos Relayとは?

これはすでにあるアトミックスワップなど、仮想通貨取引を行うためのプロトコルに接続するためのAPIだと思います。

異なる通貨を仲介無しでP2Pによる交換の技術はすでに実現しつつありますが、実用性はまだありません。

僕がそれを今やろうと思っても、できませんし。

Ethos Relayでは、こういった新しい流動性プロバイダーの機能を中継して手軽に使えるようにするためのリレーと考えられます。

Ethos Broadcastとは?

今のFXなどで提供しているような将来的な予想・予測情報を過去の価格データ、予測データ、集計されたマーケットセクターデータなどを参考にしてEthos Bedrock APIを通じて公開する機能です。

Ethos Basketsとは?

手軽な分散投資機能の部分

現在の仮想通貨投資では、せっかくたくさんのプロジェクトがあるにも関わらず、取引所の事情や国の事情などで分散できる投資先が限られてしまします。

例えば、取引所ごとに扱っている通貨が違うので、分散投資を考えたときにはまず、それらの一つ一つの取引所の開設から行う必要があり、初心者にとってはかなりハードルが上がります。

それになりよりめんどくさいです。

株とは違って、今の暗号通貨の上場はそれぞれ民間の企業で立ち上げてる取引所で審査して別々に扱っています。
この辺のことは、国の法律で定まっていないので仕方ありませんが。

Ethosでは、多種多様な通貨間でユーザーの保有分を割り当てる”即時分散サービス”と言うものを考えていて、あらかじめポートフォリオをこっちで設定して独自の資産配分をEthosに提出することで、自動的に配分設定してくれる機能の開発を進めています。

この方法は、Ethos Basketsと呼ばれ、すべての投資においては、原資産と1:1の関係を保持します。

また、資産配分を考えるのがめんどくさい場合でも、Ethosユーザコミュニティであらかじめ作成されたバスケットの中から選択することも可能になるそうです。

僕も今までずっとめんどくさい方法で分散投資をしてきたので、こういったサービスができればかなりありがたいです。

ありそうでなかったんですよね、こういうサービス。

暗号通貨の投資ネットワーク

Ethosでは専用APIのほかに、このプラットフォーム上に”Social Investment Network”というフォーラム・コミュニティー等の立ち上げを検討しています。
わかりやすい話で言うと知恵袋的なものかと。

ジャンルは次のようなものを考えているようです。
・The Ethos platform:ユーザーが専門知識を共有
・Ethos Ratings:ユーザー同士で仮想通貨ごとの評価を議論し合う
・Ethos Reviews:仮想通貨ごとに対する情報交換
・Ethos Predictions:価格変動などの予測など、意見交換
・Ethos Experts:コミュニティー内の回答ユーザーへの信頼度を表示

Ethosトークンの用途は?

Ethos Platformのネイティブトークンとして使われます。

第三者がAPIで開発した各種アプリサービスの手数料として使われる他、通貨間の交換手数料、コミュニティー内の投げ銭的な役割も想定されているようです。

Ethoの将来性は?

正直な話、プロジェクトは少し遅れ気味です。

とはいえ、仮想通貨のプロジェクトなんて大抵の場合どれも遅れていることが多いんですが、中にはちゃんと順調に進んでいる企業もあるので、そういった面では不安が残ります。

また、このプロジェクトではわざわざブロックチェーン上に専用トークンを乗せる意味があんまり感じられない、というか意味を実感できない気がしますね。

内容を見る限りは仮想通貨専用の管理アプリケーションとAPIの開発に力を入れているように見えますが、これはすでに似たようなことを他の民間企業もやっています。

料金をマイクロペイメント化するという意味ではこのトークンの存在意義があるのかもしれませんが。

ただそれでも、このプロジェクトの注目すべき重要な部分は一つのウォレットですべての通貨を一元管理できるところです。
これはまだ実現しているところが殆どないため、実用化できれば一躍有名になるはずです。

実際のプロジェクト進行具合をみると、今年の3月26日にUniversal WalletのGenesisリリースというものを発表しており、事前登録ユーザーに限定してテスト済みのUniversal Walletを使用してもらっているようです。

肝心のロードマップが存在しないため、今後の詳しい計画はわかりませんが、一応プロジェクトは進んでいるようです。

一方で、チャートを見ると、こちらはビットコインの相場に合わせて順調に上昇し続けているように思えます。

この通貨に関しては以前のBitquence時代から好調な価格推移を見せていたため、僕個人も草コイン投資の一つとしてリストに入れていました。
今はもう売ってしましましたが、単純な投資先としては十分おすすめできます。

Ethoの購入方法は?

binance.com
coinexchange
など、海外の取引所であれば比較的容易に取引できます。

一部の取引所では、まだティッカーがBitquenceのものになっているところもありますが、取引上問題はなさそうです。

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