仮想通貨の中にはリップルのようにすでに有能なサービスを展開しているにもかかわらず、なかなか評価されていないものもあります。
今回はその中から情報保護に特化したプロジェクトを勉強してみます。
目次
仮想通貨Emercoin (エマーコイン:EMC)の基本情報
最大供給量:1,000,000,000 EMC
システム(アルゴリズム):Proof of Work(SHA-256)+Proof of Stakeのハイブリット
公開日:2013年12月11日
公式:Emercoin
ホワイトペーパー(EMCDPO内容のみ):emercoin.com
Emercoinは安全で分散したブロックチェーンのビジネスサービスの新興企業です。
Emercoinテクノロジを使用する多くの企業では、Emercoin暗号化(EMC)を使用してさまざまなサービスを実行するEmercoin Blockchainのサービスを維持管理するコアEmercoinチームが存在します。
現在の仮想通貨ランキングでは84位。徐々に順位を上げてきている感じです。
価格は1 EMC = 860円程度です。
過去の話になりますが、2016年1月にMicrosoftとのパートナーシップを発表を皮切りに、フィンテックプラットフォームのOpenLedger(オープンレジャー)と共同で次世代ブロックチェーンサービスを提供すると発表しています。
この通貨の特徴は通貨としての価値よりも、そのテクノロジーの使いがっての良さにあります。
そのために、これらの企業とも積極的に技術提携をしてきたのだと思います。
ブロックチェーンエンジン(Blockchain Engine:BcE)
同プロジェクトはすでにエマーコイン国際開発グループというところから、チェーン機能を提供するバーチャル専用サーバー「Blockchain Engine」を提供しています。
Emercoin Blockchainとは
従来のブロックチェーンよりもプログラムのコード作成がはるかに簡単で、新たな企業でも参入しやすいようにできています。これを例えるなら英単語を使ってプログラミングするようなものだと思います。
このブロックチェーンでは、さまざまなビジネスオペレーションとサービスをサポートしています。
これらのサービスは主に企業向けですが、個人でも利用できるようです。
Emercoins (EMC)
これらのサービスで手数料として使用する一種のトークン。
ただし、手数料としてはごく少量しか使用しません。
Emercoinを使うことで、膨大な量のストレージスペースと複雑なコーディング言語を必要とせずに貴重なデータを安全に利用できる機会が得られます。
Emercoin NVS(Name-Value Storage)とは
ブロックチェーンに名前と値(データ)を格納できるサービスを提供しています。
通常の仮想通貨では取引記録を保存しますが、ここではそれ以外の様々な情報を格納することが可能です。
name – 保存されたデータのラベル。最長で512バイト。
value – 20 * 1024(20kb)の長さまでのデータそのもの。
以下のように主にネットのプライバシーやセキュリティーなどに重点が置かれている、インターネット上の管理に特化したサービスを提供しています。
EmerDNS:ドメインネームサービス – 録音、保護、所有権の証明
EmerTTS:デジタルタイムスタンプ
EmerLNX:分散型広告
EmerSSL:パスワードなしの分散型の認証とクライアント/サーバSSLの管理証明書/ SSLベースの認証
EmerSSH:分散型セキュアシェル管理とアクセス制御
ENUMER:VOIPサーバへの直接接続用の分散ディレクトリ
ATOM:信頼性の大小に関係なく、安全な2 者間取引仕組みに
次に主なサービス内容を記載します。
EMCDPO(Emercoin Digital Proof of Ownership)
このブロックチェーンでできる技術の一つです。
EMCDPOとは、現実商品とデジタル商品、サービスなどの所有権をEmercoinブロックチェーンによって保護する分散型ソリューションです。
簡単いえば、ネット上のサイトの管理主有権などを保護するためや、ソフトウェアライセンス、音楽ライセンスなどを保護、管理証明できるシステムを構築できるものと言えます。
EmcSSH(Emercoin SSH)
通常のSSHのセキュリティーコストや手間を大幅に減らして、安全に別のサーバーにアクセスできます。
このサービスでOpenSSHとEmercoinを橋渡しして、ブロックチェーンの技術をSSHに活用できます。
EmcSSL(Emercoin SSL)
SSLはデータ送信などのセキュリティー保護システムのことです。
データ移動のほかにも、ブログのページ保護などにも活用される大事なものですね。
通信データの暗号化、改ざんの検出、SSLサーバ証明書など、現在ではかなりの頻度で使われています。
EmcSSL InfoCardというものを使用すると、パスワードなしでWebサイトのログインと識別を行うことができます。
このInfoCardは、電子メールアドレス、電話番号、生年月日などの所有者に関する情報を含む一種の「ブロックチェーン上の名刺システム」です。新しいオンラインアカウントを作成するたびに個人情報を入力するのではなく、 InfoCard仮想名刺を入力してデータを入力することができます。
EmcDNS(Emercoin DNS)
DNSは、Domain Name Systemの略で、Webサイトで使うドメインシステムのことです。
Emercoinの高いセキュリティーで分散したブロックチェーンのため、ドメイン名の記録は完全に分散され、いかなる権限によっても変更、取り消し、または中断することはできません。
以下は使用できるドメイン。
3-in-one ハイブリッドマイニング(PoW+MergedMining+PoS)
このプロジェクトはPoW(proof-of-work:プルーフ・オブ・ワーク)と、MergedMining(マージマイニング)、PoS(proof of stake:プルーフ オブ ステーク)の3つのハイブリットタイプです。
PoWとPoSについては過去記事で簡単に解説しています。
また、MergedMining(マージマイニング)に関しては以下のサイトで詳細な説明をしています。
簡単に言えば、マイニングの計算式を共通利用できる通貨に再利用するっていうものみたいです。
マージマイニングとは何?
仮想通貨Emercoinの将来性
すでにこの技術は様々なところで使われていて、Microsoft Azureプラットフォーム内でのサービスでも実用化されています。
また、今年1月19日には世界有数の仮想通貨取引所である香港のOKExでEmercoin(エマーコイン)の上場が発表されました。なお、上場日は2月上旬とのことです。
Great news! We are excited to announce that Emercoin (EMC) will be listed on OKEx really soon. Stay tuned for more!
— OKEx (@OKEx_) January 18, 2018
Microsoftで採用されているところはかなり大きいですが、思ったより伸びていないのが現状です。
ただリップルの件を考えると、今後まだ大きく伸びる可能性は高く、期待も十分できます。
そもそも、ここまでしっかりしたプロジェクトが伸びないわけがないはずなんですが。
今の仮想通貨界では、まだ一般に知られていないようです。
仮想通貨Emercoinの購入方法
海外の取引所
Bittrex
HitBTC
Cryptopia
Coinexchange
など、多数上場しています。
これだったら日本でも採用しても問題ないんじゃないでしょうかって個人的には思います。