最近とんでもない性能の仮想通貨交換所が登場しました。
これはなんと法定通貨を一切利用せずに、アカウントも登録せずに、草コインやアルトコインなどのあらゆる仮想通貨と交換と両替できるAPIプラットフォームです。
今回は実際に使ってみた結果と、その使い方(言ってもただ簡単な手順で両替するだけですが)を解説していきます。
目次
仮想通貨両替所ShapeShift(シェイプシフト)の基本情報
「Instant Cryptocurrency Exchange」とも言われるこの交換所では、通常の取引所のように仮想通貨を交換するために個人情報を送って取引所のウォレットに法定通貨を入れる必要がなく、アカウントもいらずに直接サイト上で通貨の交換ができるシステムになっています。
大手のウォレットともすでに連携しており、BitpayやKeepkeyなどとも連動します。
もっとも、あまりにも簡単な操作の為わざわざウォレットと組み込ませる必要もないとは思いますが笑。
また、仮想通貨ランキングのcoincap.ioと連動しており、ランキングデータを見ながらこの方法を使って取引ができるようになっています。素晴らしいですね。
なお、このサービスはアプリでも提供しています。
取引の仕組み
取引相手が見えないため、取引の中身がどうなっているか見えませんが、同交換所ではある程度の通貨を保持した状態で、他の取引所のレートや特定のペアの市場の状況、コインの残高などに基づいて為替レートを計算します。
info.shapeshift.io/blogより
やっぱりある程度の取引通貨を持ち合わせているようです。
従来の取引所との大きな違い
ここの交換所では「顧客の資産の保管」という概念がなく、また交換のために、一度に入金できる金額が決まっているため、先のコインチェックNEM流出やGOX事件のようになっても個人のウォレットへの被害は最小限に抑えられます。
一度に何百万円分もの大量の通貨を一気に取引できる環境ではないですが、多少であれば分散して交換する方法もできるため、一般投資でも気兼ねなく使えるはずです。
交換所のメリット
資産を預けないスタイル:
入金の際、通貨を一時的に預ける以外には自分の資産が危険にさらされる危険性がないです。
交換が簡単:
一番は仮想通貨とウォレットさえあれば、すぐさま暗号通貨を交換できるということです。
アカウント登録の必要はなく、また、これといって手数料もないため、難しい手続きもせずに簡単に実行できます。
通貨の組み合わせがたくさん:
マイナーな通貨が多い為、通常の取引のように板(オーダー画面)を気にすることなく交換できます。
何が一番ヤバいかって、どんなマイナーな通貨でも組み合わせて交換することができることで、これによって約1000通り程度の交換パターンが実現できていることです。
普通の取引所では法定通貨を使わないにしても、ほぼ必ずビットコインかイーサリアムが資金として必要になります。
交換所のデメリット
交換数量は制限される:
一度に交換できる数量が一方的に制限されます。
また、取引通貨と時間、状況によってはその制限に違いがあるようです。
確かではないですが、恐らく人気のない通貨や、同社が保持している通貨が少ないと取引限度額が低くなるものと思われます。
実はレートで手数料を取っている:
手数料がないと言われていますが、実際はレートの調整によって生じる若干の差額分が同社の利益になっています。
手っ取り早く言うと、その分は損しているとも言えます。
法定通貨は一切扱っていない:
交換所の特性上、Fiat(既存通貨)との交換はできないようになっています。
交換の時にアドレスしか使わない為、どうしてもこのような形になっています。
ShapeShiftの基本操作方法
実際にやることは、以下の通り
②交換方法の選択
③アドレスと数量の入力
④発行されたアドレスに入金
取引方法ではQuick(クイック)とPrecise(詳細入力)があります。
また、現時点では交換できる通貨が45種類程度あります。
交換数量には通貨ごとに最低入金量と最大入金量が設定されています。
※このサイトでは一連の作業の後、入金用のアドレスを生成してもらうだけなので、いくら間違ってもHOMEに戻れば問題ないです。
使い方
まずは公式サイト:Shapeshift.ioへ行きます。
サイトでは、右上の言語設定で日本語に設定ができます。

まずは①交換前の通貨と、②交換後の通貨を選択します。
アイコンを押すと、そのまま選択画面に移行します。
それぞれで選択が完了したら今度は③交換方法の選択。
ここではオススメされているPrecise(詳細入力)で交換してみたいと思います。
選択したらそのまま④「先へ進む」をクリックします。
次の画面では設定範囲内で変換したい量とそれぞれの入金用アドレスを入力します。
ちょっとややこしいですが、ここでは②入金したいアドレスと、③何かあった時の返金用のアドレスをそれぞれ入力します。
①数量を入れると、自動で受け取り額が提示されるので、よければそのまま規約に同意して、取引を開始してください。
次の画面に送信専用のアドレスをその場で作ってくれます。
重要な部分は赤枠で囲った部分で、あとはそのアドレスに向けて変換したい通貨を送るだけ。
なお、マイナー手数料も下に表示されているので、その分余分に送金すればいいでしょう。
送金が成功すると以下のようになります。
「ブロックチェーンの見る」では送金状況とトランザクションを確認できます。
一連の作業は使い捨てのような感じで、途中や終了時にはHOMEボタンを押すと元の画面に戻ります。
実際に送金までにかかる時間はだいたい3分程度でした。
ただこれは量によってももちろん違ってくるでしょう。
なお、取引所のアドレスを使用しても普通に交換はできたので、受取アドレスであれば問題ないようです。
取引方法の選択
取引方法には二つの方法があります。
入金制限(最大)または最小額の間であれば、受け取る金額を指定する必要がなく、希望する金額を入金することができる交換タイプ。
それぞれの入金用のアドレスを入れればあとは、指定されるアドレスに向けて送るだけです。
この取引ではデジポットアドレスを再利用するかどうかの選択ができます。
預金先アドレスが提供される前に、ユーザーがどのくらい入金したいかをサイト上に指定するタイプ。
クイックよりも正確なレートで計算される分、入金には時間制限として5分のリミットがあります。
どちらも簡単ですが、公式ではPrecise(詳細入力)式を進めています。
実際に取引所と比較してみる
あまり意味がないかもしれませんが、ここで実際に取引レートを一般的な取引所のそれと比較してみます。
この交換所では手数料は取っていないものの、レートを高めにしてスプレッドという形で、その分の差額を利益として獲得しています。
比較対象は同じく海外にある取引所「Bittrex」(ビットレックス)です。
なお、取引側は実際にやることを想定した指値取引です
ある時のビットコイン1BTC(924660円程度)に対するイーサリアムの値段
差額は45円でした。
ある時のイーサリアム1ETH(90346円)に対するリップルの値段
こっちは1000円程度の差がありました。
やっぱり取引によってまちまちですが、それほど差額があるようには感じません。
通貨コンバータなども参考にして調べてみましたが、だいたい公式の通り、0.5%~1.0%ほどは余分に取られているようです。