確定申告の時期が近づいてきました。
金融庁の「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」に基づいて、仮想通貨取引所で取引している人はみんな、通貨同士の取引履歴(CSV)を確認するために悪戦苦闘していることだと思います。
今回は海外の仮想通貨取引所も含めて、各取引所の取引履歴の見方とそれらのCSVデータ取得方法を解説していきます。
CSVデータの取り扱い
取引履歴のデータはCSV(Comma Separated Values)というテキストデータによって提供される場合がほとんどです。
普通は履歴画面の近くにダウンロードボタンがあったりして、すぐに落とせるようにできています。
CSVデータの編集方法は非常に簡単で、Excelに直接持って行ったり、そのままExcelで開いたりすれば通常は勝手に対応してくれます。
CSV自体はもともとデータ交換用として作られているので、変な操作はいらないんですが、たまに保存ができなかったりします。例えば、BittrexのCSVはそのままNumbersへ持って行っても保存がきかない場合があります。
国内取引所の取引履歴とCSV
国内の取引所であれば、メンテ中でもない限りほぼ全ての取引所がCSVに対応しているはずです。
bitFlyer(ビットフライヤー)
取引と入出金を含むすべての履歴は同一の画面から操作できるようになっています。
右上の「表示中のレポートをダウンロードする」を押せば、何と丁寧にもExcel(.xls)データがダウンロードできます。
上にある項目では入出金や取引履歴を検索、絞って表示されることができ、その絞った状態でそのままダウンロードが可能。
国内でもかなり使いやすい設計になっていますね。これなら小学生でも出来そうです。
ただ個人的には正直Excel自動変換はいらないかなって思いました。
Zaif(ザイフ)
こちらは、初心者にとっては若干操作面で使いにくい気がします。
入出金と取引履歴はそれぞれ別画面になっています。なお、そのままExcelで開くと日本語が文字化けすることがあります。
取引履歴
左上の「取引画面」に移動。
次に右上の「取引履歴」をクリック。
次の画面で取引履歴を確認できます。
それで、この画面から右にある「csv download」をクリックすると専用のダウンロードページへ飛びます。
ダウンロードに関しては取引履歴を年代別に圧縮データ「Zip」(中身はCSV)でダウンロードできるようになっています。
あとは「他の年を選択」から好きな年を選んでダウンロード。
ここはちょっと特殊で、Zipファイルを開くためにすぐ隣のZIPパスワードを打ち込む必要があります。
そのまま別のところへメールで送っても相手が開くことが出来ない仕様になってますね。
入出金履歴
入出金履歴は、左上の「アカウント」から右付近にある「入出金と履歴」からデータをダウンロードできるようになっています。
coincheck(コインチェック)
今危なっかしい状態になっているようですね。
こちらも履歴は個別でダウンロードするようになっています。
一連の操作は全て「ウォレット」から入った画面で、右の項目に個別に設定されています。
例えば、「コインを買う」であれば、移動した先の下の画面「コインの購入履歴」からその項目のみの履歴を確認でき、右にある矢印から「CSV」でダウンロードできます。
海外取引所の取引履歴とCSV
海外のものはCSVがないものもあり、なかなか面倒です。
大手であれば大抵は何らかのデータを落とせるようにはなっています。
Poloniex(ポロニエックス)
こちらも履歴の取得に関しては、国内の取引所と同様に比較的使い易い設計になっているようです。
いずれもCSVデータで、ExcelやNumbersなどで大きな問題もなく、簡単に表示可能。
取引履歴
右上の「ORDERS」から「MY TRADE HISTORY & ANALYSIS」をクリック。
表示自体は「BUY」「SELL」、コインなど個別に見ることができますが、データに関してはTrade(取引)、Lending(貸し)、Borrowing(借り)の3種類で一括ダウンロードになります。
入出金履歴
同じく右上から「BALANCES」「HISTORY」と進んでいきます。
こちらでは入金(Deposit)、出金(Withdrawal)それぞれで個別に一括ダウンロードできるようになっています。
Bittrex(ビットレックス)
個人的に主力として使っている取引所の一つです。
取引量が多いので、履歴もそれなりに膨大になっています。
しかしながら非常に残念なことに入出金に関しては専用のCSVデータなどがないため、手動でコピー&ペーストしていくしかありません。
こちらもそれぞれの履歴は分かれており、取引履歴では「Orders」、入出金履歴では「Wallets」をクリックした先にあります。
取引履歴
取引履歴はちゃんとCSVデータが用意されています。
右にある「Load All」をクリックすると、認証画面が出てくるのでそのままチェックを入れ、「Submit」をクリックします。
注意点としては、プラウザによってうまくダウンロードができないものがあるということ。
僕がSafariでやってみたときはうまくデータを取得できませんでした。
推奨プラウザはGoogle Chrome(グーグルクローム)です。
入出金履歴
前述の通り、こちらはデータのダウンロードができないようです。
手動で下の履歴をコピーして貼り付けていくしかないみたいですね。
乱暴に画面ごとドラックしてコピーしても問題なく貼り付けることができるので、そんな感じでデータを取得するしかないです。
Liqui(リクイ)
僕が取り扱っているものでは一番の問題児です。
というのも、ここでは取引履歴を一括で確認することができず、またデータのダウンロードもありません。
同じく入出金履歴もダウンロード機能はありません。
取引履歴
一応、取引履歴自体は右上の「Trade History」から見ることができます。
しかしなんとこの履歴は過去30回までの取引履歴しか表示しないとのこと。
まあ、規模が小さいので贅沢は言えないですが、せめて履歴の表示は全て確認できるくらいにしてほしいものです。
入出金履歴
同じく右上の「Balances」から入り、下の方へスクロールすると履歴が出てきます。
こちらは全ての履歴を確認できますが、データの取得はもちろん手動です。
Binance(バイナンス)
なぜか日本で結構流行っているようですね。
しばらく日本語対応していたようですが、今は対応していないようです。
取引履歴
右上の「Orders」から「Trade History」をクリック。
こちらはコイン別、取引種類別に表示できるようで、その分のExcelデータを最大3ヶ月分までの範囲で取得できます。
3ヶ月以上前のものは、こっちで日にちを指定してあげる必要があります。
1年分だと4回ダウンロードする必要がありますね。
入出金履歴
右上の「Funds」から「Transaction History」をクリック。
こちらは入金と出金の個別でダウンロードします。
Bitfinex(ビットフィネックス)
IOTAを初期から扱っていた数少ない取引所です。
中堅の割にはしっかりと履歴(CSV)を確認できます。
取引履歴
画面右上のアカウント管理マークのプルダウン、「Reports」をクリックします。
次の画面のずっと下の方に「Trade History」(取引履歴)があるのでそこからデータの確認と取得ができます。
「View」で確認、「Download」でデータを取得できます。
ちなみにこれも最大90日範囲でしかデータの取得ができないので、一年のデータは複数回にわたってダウンロードする必要があります。
入出金履歴
先ほどと同じく、「Reports」画面へ移動して、右上のところに項目があります。
こちらは入金と出金で分かれており、同じく最大90日の範囲でしかダウンロードできません。
CoinExchange(コインエクスチェンジ)
マイナー草コイン取扱所の代表格。
知る人ぞ知るあの筋肉コインを扱う数少ない取引所。
かなりのマイナー取引所なのでもちろんデータの取得サービスはやってませんが、ちゃんとすべてのデータは表示されます。
例のごとくコピー&ペーストで。
「Deposits」:入金履歴
「Withdrawals」:出金履歴
「Trade History」:取引履歴
Cryptopia(クリプトピア)
これもマイナーな取引所になりますが、履歴の取り扱いに関しては海外の取引所の中ではかなり優れた部類に入ります。
右上のアカウントマークからプルダウンして「Account」をクリック。
次の画面の左の項目にそれぞれに対応した履歴があります。
なお、データはCSVのほか、PDFにも対応したものを取得可能。
こちらも推奨プラウザはGoogleChromeなどです。
アイコンは右から、CSV、PDF、コピー、印刷になります。
データの編集方法のコツ
うまくダウンロードできない場合、例えばダウンロードボタンを押しても別タブで謎のWebページが表示されたりする場合は、プラウザを変更して別のところから再度入りなおしてみてください。大抵はこれで普通に解決します。
今までそう言ったことが起こった場合は、僕の場合はGoogle Chromeでログインし直して対処しています。
また保存に関して、文字化けしたり、形式が認識できない場合は一度別のフォーマットに置き換えてから持っていくとなんとかなる場合があります。
例えば、Excelで「形式が認識できない」と表示された場合はNumbersに持っていくとか。こればっかりはそれぞれの環境にもよるので仕方ありません。とにかくなんでもいいので、いろんなフォーマットに乗せてみてください。
また、今では仮想通貨専用の損益計算ソフトウェアがいろいろあります。
上記の過去記事ではCSVデータを放り込むだけですべての計算をしてくれるっていう画期的な無料ソフトです。
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