5月3日、アルトコインのEthereum Classic(イーサリアムクラシック)は公式で、今現在備わっている難易度調整(ディフィカルティボム)の機能をハードフォークによって取り除くことをアナウンスしています。
medium.com/@darcyreno
これはもともとオリジナルのイーサリアムに付属していたプログラムで、これによって一度に大量のマイニング報酬を得ることができないようにして、さらに自然にPoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)に持っていくためのプロセスとしていました。
今のイーサリアムではキャスパー(Casper)と呼ばれる独自のPoSがこの変更先にあたりますね。
しかし、ETC(Ethereum Classic)では、PoSへの以降を今のところ考えていないようで、このプログラムがどうやら邪魔になっているみたいです。
このままPoWのままで難易度が挙がっていくと、まともにマイニングができなくなり、マイニングができないと取引を承認する人がいなくなる恐れがあります。
この利益に関しては、計算上では2018年9月ぐらいから採算が取れなくなるみたいです。
そこで、ETCプログラムマネージャーであるETCDEVチームというところが考えたのが、ハードフォーク(仕様変更)という選択です。
これによって今ある難易度調整(ディフィカルティボム)の機能をなくすということを言っているようです。
What’s the difficulty bomb and why are we removing it?
“ETC Hard Fork to remove the Difficulty Bomb”
ETCDEV Team Program Manager Darcy @darcydangerreno explains why.#ECIP1041 #EthereumClassic #ClassicIsComing https://t.co/xGJUKVZy8o
— Ethereum Classic (@eth_classic) 2018年5月6日
※ETCDEVチームは、現在のETCの開発チームのことです。
ちなみにこのハードフォークに関しては、分裂する時点ですでに片方のブロックチェーンはマイニングがまともにできない状態になるので、他でやっているような分裂争いは起きずにスムーズに新しいチェーンに移行できるようなことが言われています。
去年からすでに難易度調整を抑えていた話
知らなかったんですが、すでに去年からこの難易度調整をECIP-1010とかいうコードで、2017年1月の3,000,000ブロックから2017年12月までの一年間押さえ込んでいたみたいです。
実際、別の情報を見る限り、去年の段階ですでにブロック生成時間は2倍以上に長くなっているようですし、それにともなってマイニング報酬も大きく下がっていますね。
ethereum-japan.net
もともとのプログラムでも35,000ブロックから急激に報酬が少なくなるようにできているみたいですし、色々大変だったようですね。
ETCはいつハードフォークするのか?
今のところ公式で言われているのはだいたい2018年5月24日前後と言われています。
(記事上記リンク参照)
ブロックで言うと、5,900,000ブロック前にはこれに備えてアップデートする必要があるとされています。
また、バージョンではgeth 5.0.0 か parity 1.9.3以降にする必要があるようです。
このフォークはもともと最初からわかりきったことですし、目的が明確な仕様変更となっているため、とくに大きなトラブルもなく変更できると言われています。
というわけで、そのまま移行してコインも分裂することは無く、配布も無いはずです。