そういえば、このサイトでイーサリアム(Ethereum)専用ウォレット「My Ether Wallet」の基本操作方法をちゃんと解説していないかったので、今(CC事件)の機会に紹介しておこうと思います。
ERC20系のトークンとは、イーサリアムを基にして作られた仮想通貨全てのことです。
このウォレット事情に関しては、近年の世の中の流れによって「個人で(秘密鍵を)保管するウォレット」の価値観が見直されてきました。
数多くのハッキングやサービス元のトラブルなどによって、単純に通貨(トークン)を仮想通貨取引所に入れておけばいいという安易な考え方では、もう安全に通貨を保存できないようになってきています。
ウォレットの種類に関しては別記事で詳しく説明しています。
現状で最も安全なウォレットは暗号(秘密鍵)を完全に外側に持っていくタイプのもの、例えばペーパーウォレットやハードウェアウォレットですが、実際に使い勝手を考慮すると、デスクトップ型ウォレットが一番効率が良いとされています。
将来的にはより使い易いペーパーウォレットやハードウェアウォレットが出てくると思っていますが、現状では取引のことを考えるとネット接続がスムーズな方に軍配が上がっています。
目次
My Ether Walletの作り方
数あるウォレットの中でもかなり簡単な部類に入ります。
下に長々と書いていますが、要約すると
秘密鍵の入れ物(KeyStore)を作る
秘密鍵をメモする
これだけです。
まずは「My Ether Wallet」ページへ移動。
警告文が表示されるのでどっか適当なところをクリックして消します。
ちなみにここで言われているMEWはこのウォレットの略ですね。
警告の意味は、「ウォレットの管理は全て一任します」ということです。
このタイプのウォレットはいわゆる秘密鍵やそれを保護するパスワードなどの全てを個人で管理することになります。
通常の取引所のウォレットやWebウォレットではそれらの暗号をサービス元に預けている状態になっているので、こっちで管理する必要はありませんが、このウォレットではなるべくローカル上で管理する必要があるということです。
上にある選択画面から日本語をクリック。
次にウォレットの鍵とそれを入れる容器(KeyStore)を作ります。
まずはパスワードを作ります。もちろん「誕生日」などの安易なもので設定しないでください。パスワードは最低文字数が決まっています。
次に出てくる「KeyStore」をダウンロードします(ダウンロードはGoogle Chrome推奨)。
これは、最も大事な秘密鍵が入ったリポジトリ(容器)になります。
ダウンロードしたら、下の「理解できました」をクリック。
次に表示されるものは実際の秘密鍵(Private Key)です。
これはローカルで保存してください。紙に書くなり印刷するなりして保存すること。
ハッキングのほぼ全てがこれらの流出によって起きています。
最後に一番下の「住所の保存」をクリックすれば作成完了です。
※この一連の操作の時にはプラウザバックはできません。
失敗したら一から作り直してください。
My Ether Walletの開き方
ウォレットの中身は「お財布情報を見る」(View Wallet Info)で確認できますが、そのまま送受信の操作をする際は「Ether/トークンの送出」(Send Ether & Tokens)で開いた方が効率がいいです。
お財布の操作では下から3つ目の「keystore/JOSN File」を選びます。
「お財布ファイルを選択」ファイルを選択して、下にパスワードを入れます。
これで「アンロック」で完了。
一応上から説明しておきます。
MetaMask / Mist:専用ウォレットMetaMask及びMistとの連動
Ledger Wallet:Ledger製のハードウェアウォレットとの連動
TREZOR:TREZOR製のハードウェアウォレットとの連動
Digital Bitbox:Digital Bitbox製のハードウェアウォレットとの連動
Keystore / JSON File:Keystore等での開錠
ニーモニック文節:ニーモニック(Keystoreと同じようなもの)での開錠
秘密鍵 :秘密鍵での開錠
パリティ文節:パリティフレーズでの開錠(現在サポートなし)
他の様々なものと連動させることが可能で、市販のハードウェアウォレットの仲介的な役割も果たします。
My Ether Walletの基本操作
画面の見方は次の通りです。
ざっとした役割は
②送出数量:送るトークンの数量
③ガスリミット:手数料(基本はいじらなくて良い)
④トランザクションを生成:決定ボタン
⑤送るトークンの種類の選択
⑥ウォレットアドレス(全ERC20トークン共通)、アカウントETH残高、トランザクション履歴等
⑦所有トークン一覧と追加
⑧所持通貨のフィアット換算値
次に役割詳細を説明していきます。
My Ether Walletからの送受信
送信に関しては
まずは「⑤送るトークンの種類の選択」でプルダウンした項目から、※1送信したいERC20トークンを選択。
その後、①「宛先アドレス」と②「送出数量」を入れて④「トランザクションを生成」で送ります。
手数料「ガスリミット」は基本触らなくてもいいですが、とりあえず多ければその分早く送信できると理解しておけばいいです。
逆に受診したい場合は⑥「アカウントアドレス」に向けてトークンを送ればいいです。
ここで勘違いしがちなのは、このアドレスがイーサリアムだけにしか対応していないと思ってしまうこと。
※1:送信したいトークンが出てこない場合は、次の項目「ERC20トークンの管理と確認」で「Show All Tokens」をクリックして数量を表示させてください。
ERC20トークンの管理と確認
このウォレットに入っているトークンを確認したい場合は⑦「Show All Tokens」をクリックして、対象のトークンの「Click to Lord」をクリックすると数量が確認できます。
ここにない場合は、大抵はICOでできたばっかりの新しい通貨であることがほとんどなので、手動で追加してください。
その場合は隣の「カスタムトークンを追加」をクリックして情報を入れます。これに関しては別の記事でやり方の解説をしています。
大まかに言うと、⑥「トランザクション履歴」のETH(https://etherscan)で指定の通貨を検索すれば情報が出てきます。
また、別の方法として、すぐ下にあるTokens(Ethplorer.io)から、別のページでウォレットに入っているトークンの確認ができます。
My Ether Wallet使用上の注意点
トークンの送受信は慣れるまではテスト送信として少ない量で試してからにしましょう。
僕でも最初は送受信で何度かミスしています。
また、ここでのミスやハッキング被害は基本的には全て自己責任になります。
保持トークンもこまめに確認することをお勧めします。
あとは、パスワードとKeyStoreファイルの管理。
しつこいようですが、これも無くしたら全く保障なしです。
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