台湾の首都である台北市は、近年からfintech(金融と技術)を都市の象徴に掲げており、スマートシティを目指す試みとして、ベルリンの非営利団体でもある「IOTA Foundation」や、ブロックチェーンスタートアップである「BiiLabs」と提携しています。
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IOTAはブロックチェーンの異種として、独自の技術「Tangle」を持ったIoT主体のプロジェクトです。
このシステムの元になっているものはDAGと呼ばれる技術であり、従来のブロックチェーンよりもはるかにスケーラビリティーで、手数料がかからないことでも有名です。
IOTA財団の共同設立者であるDavidSønstebø氏は
「私たちの次世代テクノロジは実世界への活用の準備が整っており、単なる理論ではないことが証明されています。私たちは、IOTAの世界を常に接続して、スマートな都市だけでなく、スマートな世界のために道を開くために、その効果を発揮し始めるでしょう。」と語っています。
実際に台北市では、この技術を実現できるプロジェクトとして進めるため、Biilabsと協力して「TangleID」と呼ばれる市民の身元証明カードへの応用を検討しています。
また、別のプロジェクトとしてデータ共有技術を使用した空気の品質のデータ管理デバイスの「Airbox」というものがあり、すでに家庭や台北市の150の小学校で使用されています。
ブロックチェーンの技術はすでに国内でも使用されつつありますが、このTangle自体はまだ認知度自体が低く、ほとんどの場合、検討の範囲に入っていません。
しかし技術的には圧倒的にこちらの方が優位であり、今後、この技術が使われ始めると、ブロックチェーンと肩を並べるか、もしくはそれすら超えるかもしれません。
ちなみにIOTAの仮想通貨としての状況は2017年の初め頃までほとんど知名度がなく、1MIOTA = 100円程度だったものが年の中頃からIoTの普及によって一気に上昇。
最高値では500円を超える勢いまで上昇しています。