RPGツクールMV(RPGMakerMV)の作品をSteamに投稿する機会があったので、その時の投稿方法を解説します。
今回の件では、なぜか、あまりにもネット上の情報が乏しく、また、ちゃんと解説しているサイトもほぼなかった(まったくないわけじゃないが)ので、せっかくなので、ここに投稿方法を記載しておきます。
なお、僕はプログラム関係は素人で、全くの無知の状態から始めているので、手順として把握しているだけの部分がありますのでご了承ください。
また、要点だけをピンポイントで解説しています。
詳しい情報は公式ヘルプやここに張ってあるリンクを参考にするのが一番です。
目次
必要なもの
必要なものは以下の通り。
・Steamworksのアカウント
・約1万円
・簡単な画像加工ツール
・簡単な動画加工ツール
・しっかり公式ヘルプを読む努力
いちばん大事なものは”しっかり公式ヘルプを読む努力”です。
なんだかんだ言って一番わかり易いのは公式のSteamworks ドキュメンテーションです。
わりと言われたとおりにやっていればすんなりうまくいきます。
わからなければ、開発者サポートに問い合わせるとかなりわかりやすい返答をもらえます。
編集ツールに関しては、広告関係を全部こっちでやる必要があるからどうしても必要になります。
とはいえ、とくにこだわりがない限りはそこまで大変な作業でもないです。
Steamworksへの登録
Steamに投稿する際に一体どこで、何をすればいいのか?
最初はそこから迷うはずです。
関連する情報は、海外のサイトを見ればたくさんあるように思えますが、情報が古かったり、焦点が違ったりして結局何が何だか分からないって人もいるはずです。
まず、Steamへのゲーム投稿では”Steamworks“への登録から始まります。
登録自体は、実はSteamアカウントを持っていればそのアカウントで入ることができます。
ただし、実際に投稿するには一つのゲーム作品あたり約1万円(100ドル)追加料金がかかります。
Steamでは”Steamアプリ料金”、”アプリクレジットの購入“という呼ばれ方をしています。
とりあえず、最低1万円はかかるということですね。
で、具体的な登録方法は以下のサイトがとても参考になります。
Steamworks開発者(デベロッパー)の登録手順
Steamにアプリをだした時に躓いた所の備忘録
とりあえず、登録だけでも結構時間がかかるので、本当に製品化するなら早めに行ったほうが面倒くさい思いをせずに済みます。
steamworks管理とストア管理
登録後は、最初に紹介したSteamworksからログインすると、専用の編集画面が出てきます。
あとはそこにある項目を設定していく形になります。
一体どこから編集すればいいか、最初はわからないはず。
ですが、ちゃんとしっかりと見ると結構わかりやすく項目が分けられているのでほぼ問題ないはずです。
編集項目は大きく分けて2つ。
steamworks管理とストア管理です。
最初はストア管理から編集することになります。
ストア管理では、本当に基本的な部分から設定していくことになります(以下個人設定)。
ストア編集
見た目の部分です。
プログラムの知識はいらないですが、ここと実際のゲーム内容に矛盾が出るとリリース時にエラーが出ます。
基本情報
開発者とパブリッシャーは多分自分のニックネームとかでいいと思います。
フランチャイズは空欄で。
対応プラットフォームは、すでに発売されているインディーズ商品を参考に分かる範囲で設定します。
ただし、対応プラットフォームにチェックを入れると、”最低ここは入れないといけない”っていう警告が出ます。
MacとWindows両方に対応させるには、どこかで両方でテストする必要が出てきます(満喫とか?)。
成人向けコンテンツの部分は”成人向けコンテンツに関するアンケート”に必ず記載しないとだめです。
説明
“ゲーム について”では、詳しいゲームの情報をできれば英語訳も含めて記載します。
“短い説明”では、軽い紹介程度の説明が入ればいいです。
その下の項目は何も触らなくてもエラーは出ません。
レーティング
対象年齢の設定です。
一応全部設定しときます。
特にアダルトな内容が入っていると、ここはしっかりと設定しといたほうがいいでしょう。
グラフィックアセット
細かく設定されていますが、めんどくさがらずに頑張って読みましょう笑
広告用の写真6枚と、スクショ(1280 x 720 もしくは 1920 x 1080)最低5枚が必要です。
広告用の写真は上にテンプレートが用意されているので、それをダウンロードすれば簡単に設定できます。
スクショは大きさがあっていればOK。
この辺はどうしてもある程度の写真加工能力が必要になります。
予告編
こちらは動画を撮って貼り付ける必要があります。
やっぱり最低限度の動画編集能力が必要になりますが、動画編集なんてほぼしたことない(ユーチューブとかでちょっと)僕でも簡単にできたので、大丈夫なはず。
特殊設定
“関連する体験版”の項目では、もしも体験版を出すのであればチェックする必要があります。
公開
最後に”View Diffs”を押して、”全体に公開”をクリックするとこのストア編集は概ね完了です。
いっても所詮ストア内の見え方がほとんどなので、そこまで専門的な知識は必要ありません。
steamworks管理
別名アプリデータ管理です。
主に内部情報を編集するための部分です。
要点としてはちゃんとプレイ環境を統一して記載すること。
MacやWindowsであればそれぞれにあったデポ、起動オプションを設定しないと警告が出ます。
アプリケーション管理
対応オペレーティングシステムはちゃんとストアの対応プラットフォームに合わせます。
名前ももちろん統一させてください。
SteamPipe
多分ここが最も面倒くさい部分です。
ビルドの項目は実際に自分のゲームをアップロードすると勝手に表示されます。
とりあえず、ビルドのやり方。
僕はMacで作業出ているので、Macのやり方を解説します。
Macでは公式の説明どおりにターミナルを使ってゲームをSteamにアップロードします。
まずはSteamworks SDKをダウンロードします。
これは例えるなら発送用の入れ物だと思えばいいです。
自分のゲームを、ダウンロードしたファイルの指定のフォルダに入れて、scriptsを編集します。
とりあえずゲームはcontentフォルダに入れます。
sdk/tools/ContentBuilder/content/ここ!
Mac版はアイコンをそのまま入れ、Windows版はすべてのフォルダをまとめて入れます。
どっちもツクールMVでデプロイしたものをそのまま入れればいいだけです。
編集するscriptsフォルダは”ContentBuilder”に入っています。
scriptsフォルダの中には最初2つのファイルが入っています。
アプリIDはゲームそのもののID。
デポIDはゲームを起動するためのプラットフォームに対応するもの。
だいたいそんな感じです。
なので、複数の異なるプラットフォームで起動するためにはその分の数のデポIDファイルが必要になります。
僕の場合はMacとWindowsの2つに対応したかったので、depot_build_(デポID).vdfファイルを一個コピペして量産してます。
アプリIDとデポIDはアプリデータ管理のデポ項目で確認できます。
とりあえず自分のIDをメモ。ちなみにデポは”新しいデポを追加”でいくらでも追加できます。
追加したデポにはデポIDが自動的に付きます。
ファイルはメモ帳とかで開きます。
指定された部分を書き換えて、上書き保存します。
まずファイルの名前を編集。
app_build_(アプリID).vdf
depot_build_(デポID).vdf
アプリIDファイル
※僕は2つの対応デポ(MacとWindows用)があるので2個入れてますが、最初は一個しかないはずです。
デポIDファイル
※パスは写真のとおりに記述すればいいはずです(入れるところは一緒なので)。
ただし、Windowsは”../content/lifeOne/”というようにフォルダすぐ下に入ります。
この記載に関しては半角も反映されるので、一字一句間違えすに記載しましょう。
最後にアップロードです。
ターミナルを使って以下のように記述します。
cd ./ContentBuilder/builder_osx/osx32 cd /Users/MYpc/Desktop/sdk/tools/ContentBuilder/builder_osx/osx32 Mac用のビルダーのパスの指定 chmod +x steamcmd 項目のダウンロード cd ../ bash ./steamcmd.sh login account password
この部分では、パスの指定で何故かうまくいかないくて、結局全部のパスを入れ込んでいます笑
このほうが間違いないです。
とにかくsteamcmdというもの一度を展開する必要があります。
ちなみにWindowsではsteamcmd.exeというものを展開すればいいらしいです。
多分ソッチのほうが簡単かと。
大まかな手順としては
・MacとかWindows用にデポを用意する
・アプリIDとデポIDをメモする
・対応するスクリプトを編集する
・contentにゲームを入れる
・アップロードする
多分ここが一番大変です・・・。
ここさえ超えれば後は簡単です。
インストール
起動オプションはそれぞれのプラットフォームに対応させてください。
クライアントアイコン
32x32pxのICO形式の画像が必要です。
ICO画像はフリーサイトなどでPNGなどを変換すればOKです。
PNGからICOへのコンバーター
キーの管理
リリース前の段階でテストプレイしたい場合は、ベータテスト版としてキーをもらうことができます。
注意点として、なるべくテストはアカウントを別に作ってそこでおこなったほうがいいということ。
なぜかはよくわかりませんが、既存の開発で使ったアカはエラーが出てテストできないことがあるようです。
なので、ベータキーを手に入れて新しくアカウントを作ってそのアカでテストをしたほうが無難です。
リリースの進捗状況
リリースまでの展開は大きく三段階に分けられています。
・ストアプレゼンス
・あなたのゲームビルド
・リリース
ストアの設定が終わった時点で”ストアプレゼンス”の承認を。
ビルドが終わった時点で”あなたのゲームビルド”の承認を得ます。
最終、リリースを完了すると、無事に公開となります。
何度もいいますが、一番めんどくさいのはビルドの部分です。
ろくな情報もない状態で、ここを攻略するのはかなり苦労しました。
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