ビットコインがとうとう1BTC = 70万円を切りました。
これは約三ヶ月前の2017年11月時点での価格とほぼ同水準です。
これまでにも何度か、同じような急変動はありましたが、今回の下落は今まで見たこともない規模のものとなります。
同じくして、他のアルトコインや草コインと呼ばれる通貨も全く似た形で下落しており、仮想通貨全体としての規模が縮小しているように見えます。
目次
今回の暴落の原因は
直近での主な出来事は以下の通り。
ここ三ヶ月はほとんど悪材料のものばかりです。
コインチェックのハッキング事件
1月26日頃発生。
国内大手取引所コインチェック(coincheck)がハッキングによってNEMが当時換算で約600億円相当盗まれました。
これによって同取引所は事実上運営を停止、金融庁も動きだし、立ち入り検査が行われています。
これ以降、現時点では復旧の目処は立っていません。
失われてたNEMについては、NEM財団が行方を調査、通貨に追跡機能をつけて、取引の停止措置を進めています。
この事件では、ハッキングされたことによって取引所の信頼性が大きく損なわれています。
同取引所の代表者記者会見でウォレットの管理状態が著しく悪かったことから、運営側に責任問題が問われており、一部では被害者団体を結成しているところも存在します。
各国の規制が開始
中国では9月頃からすでに仮想通貨の取引とICOの規制を始めており、この時にHuobiやOKコインなどの主要取引所は一時は撤退しています。
この発表が行われた時点のチャートの動きはそれほど下がっていません。
また、2018年1月には中国国内でのビットコインのマイニングを抑制するとの話も出ています。
12月7日にインドネシア中央銀行はビットコインを含む仮想通貨の使用を国内で禁じる新たな規制を発令。
2月2日、インドでは政府が仮想通貨を用いた決済を全て禁止するとの考えを示しています。
その他、フィリピン、インドなどアジア圏中心に規制が発表されています。
また、エジプトのイスラム法では「ファトワ」というもので仮想通貨をタブーに認定。事実上禁止としています。
いずれも下落トレンドの最中に公表がされていることから、少なからず影響しているものと思われます。
EUで規制が開始
12月15日に、英国、ドイツ、イタリアがビットコインなどの仮想通貨が、マネーロンダリングや麻薬密売人、テロリストなどに使用されることを懸念して、EU全体で規制するようにEU連合に呼びかけています。
21日には、欧州連合(EU)の金融規制担当のトップが、「EU当局は、仮想通貨市場に対する監督強化の方策を模索している」と述べており、欧州委員会のドムブロフスキス副委員長(金融安定・金融サービス担当)は書簡でEUの金融・市場監督機関に対し、ビットコインへの投資のリスクについて消費者に注意を促す努力を強めるよう求めています。
nikkei.com
しかし、25日時点での情報では欧州連合(EU)の高官は、ビットコイン市場と取引を規制するEUの提案を却下しています。
ccn.com
韓国政府による仮想通貨規制
12月16日頃発生。
ビットコインが最高値をつけた日と同じくして、発表されています。
韓国政府より、一時的に仮想通貨取引一切を禁止するような旨の緊急政策が発表されました。
しかしこれに対して韓国国内の若者が反発、現時点では匿名口座の開設が厳格化されており、外国人の韓国取引所利用を禁止するなどの措置が施されています。
実際のチャートを見る限りはこの発表の後から、下がり始めて下落トレンドに入っています。
その後28日には取引所の本人確認厳格化と本人と一致する銀行口座からのみ入出金を認めることを通達しています。
中国の完全規制
1月16日〜2月5日頃発表。
中国国内では仮想通貨取引所とICOの両方において、関連するWebサイト全てを閲覧できないようにする措置を実施するとの情報が出ています。
同規制措置で海外メディアでは「block all access to cryptocurrency websites from inside China」と表記していることから、ありとあらゆる関連するものに対して規制の手をかけるのものだと思われます。
financemagnates.comより
これに伴って、中国のFacebook・Twitterに相当するWeiboと、Googleに相当するBaiduでは、すでにプラットフォーム上で仮想通貨の広告を禁止しています。
このことからも上記の規制の範囲はかなりの規模のものだと断定できます。
チャート上では、この発表があった時点で、ビットコインの価格はさらに低下。
一時は66万円まで下がっています。
なお、これを受けて、中国国内で運営していたBTCCやBinanceなどの大手取引所はいずれも国外へ撤退しています。
大手銀行がクレジットでの購入を拒否
1月5日頃発表。
JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティ・グループなどの大手米銀行がクレジットカードによる仮想通貨の購入を規制する方針をしめしています。
これと同様に、英国の銀行ロイズ・バンキング・グループ(LLOY.L)、ヴァージン・マネー(VM.L)でもビットコイン含む仮想通貨の購入に関しては認めないとした発表をしています。
reuters.com
いずれも、仮想通貨のボラティリティ―やリスクを考えた上で、顧客を守るためにクレジットカードでの取り扱い停止に踏みきったものと思われますが、英国大手クレジット会社のバークレイズでは現時点では仮想通貨購入を禁止していません。
注目すべき大きな原因は
情報とチャートを見る限りでは、韓国の規制の件で一気に価格がはじけたようになっています。
ところどころである大きな下げの原因はやはり中国と韓国の規制の件に影響されているようです。
また、の日本のコインチェックの件も影響としては大きいような気がしますね。
仮想通貨の今後と将来
ビットコインに関しては、以前予想した範囲から大きく外れており、個人的には正直ちょっと動揺しています。
次に抑えられるはずのサポートすら突き抜けて、市場は仮想通貨が流行る前へと原点回帰しつつあります。
まさかここまで下がるとは思ってもみなかったですが、これ以上の下落は今まであった仮想通貨自体の価値感が大きく変化することにもつながります。
ちなみに今現在の底である64万円を抜けると、次はそれ以前の価格である1BTC = 30万円が底になります。
どこまでも落ちると想定すると、僕の予想ではブームになる前の段階、約10万円台まで下がると思っています。
そういえば、僕がビットコインを始めたのはちょうど8万円程度の時でした笑