ERC20とは何かっていう話とそれ専用のウォレットの紹介

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そういえば、このサイトの記事でも何度かこのERC20っていう単語を使っているんですが、その意味をまだ紹介してなかったのでここではその辺を詳しく解説してみます。

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ERC20とは

噛み砕いて言えば、

Ethereum(ETH:イーサリアム)のプログラムとかの仕組みをそのまま土台にした仮想通貨のこと

イーサリアムでは、独自の仮想通貨をそのブロックチェーン上で作ってそのまま発行することができます。

今ではこの方法を使ってBNT(Bancor)、BAT(Basic Attention Token)、GNT(Golem)など何十個もの仮想通貨が発行されています。このサイトでもいくつかそれらを紹介してます。

ちなみに、ERCは「Ethereum Request for Comments」の略で、20は「Token Standard #20」(20番目の項目)の略のことですが、この辺の意味はプログラムに関しての話なので、特に悩まなくていいです。

プログラム関係も知りたい人は
Ethereumのgithub
theethereum.wiki
などを参考にしてみてください(僕はさっぱりわかりません)。

ERC20に合わせるメリット

ところで、Bitcoin(ビットコイン)やRipple(リップル)はこのERC20には含まれません。
これらは独自の通貨をそれぞれ独立して作ってます。

一方で、「ERC20準拠」と記載されている通貨は、全部このイーサリアムトークンの標準に沿って作られているので、Ethereumスマートコントラクトの恩恵を受けることができます。

具体的にはスマートコントラクトを利用したアプリケーションの開発や、ICOなど。

もともとイーサリアム自体が新しいサービス開発に向いたブロックチェーンを提供しているので、それを利用して比較的に簡単にシステム開発ができます。

ICOでは資金調達として、主にERC20準拠のトークンとイーサリアムを交換することで会社側が資金を調達します。

この時にERC20準拠でなければ、毎回そのトークンに応じたプログラム上で取引をしないといけなくなるので、会社側もICOに参加する側もそれに合わせる必要があります。

これをERC20準拠にすることで、共通したプログラム上で取引できるので、毎回ICOに参加するたびに環境を整える必要はありません。

ERC20の専用ウォレット

これはウォレットに関しても同じことが言えます。

ビットコインにはビットコイン専用、rippleにはリップル専用のウォレットがあり、統一されたウォレットというものは現状ほとんどありませんが、ERC20準拠トークンのウォレットは土台が共通のもので作られているので、ほぼ全てを統一した専用ウォレットに保存することができます。

次のウォレットは、Ethereumトークン(ERC-20標準)と互換性があることが知られています。

MyEtherWallet:
ダウンロード不要で一番簡単なウォレットの一つ。
MyEtherWalletの取り扱い

MetaMask:
FirefoxとChromeブラウザが必要。
MetaMask使用方法

Mist:
Desktopではあるけど、同期に凄まじく時間がかかる。

Parity:
同じくDesktopタイプ。Parity 1.5から最新版まではマルチシグに脆弱性があるとの話。

そのほか:
imToken (iPhone)
imToken (Android)

ERC20のGAS(ガス)

ICOやウォレットには手数料が必要になってきますがこれにはGASガスと呼ばれる手数料が使われます。
このMyEtherWalletなどを使ってICOをやっているとよく目に入る言葉です。

ガスの量には専用の単位weiなどが使われますが、これは通常の1etherの0.000000000000000001しかありません。

ERC20のデメリット

メリットばっかり紹介していますが、デメリットもあります。

まず、単純にシステムを実装するのが難しいということ。
専門の知識がないとブロックチェーンを活用した新しいプロジェクトを作るのが困難なのが実情です。

これに関しては、NEOなど、今まであるプログラム(JAVAなど)を活用して開発できる環境を整えた仮想通貨などが次々に登場しているので、将来的にはイーサリアムも修正が入るかもしれません。

あとはICOが多すぎる問題。これはイーサリアムだけの問題ではないですが、今の時点で最も多いのはこのERC20を活用したプロジェクトです。

最初こそ順調に進められていましたが、今ではほぼ毎日のように新しいICOが出てくる状態で、中には詐欺まがいのものやわけのわからないものまでいろんな案件が混ざっています。
そんな中で中国など、国によっては規制をかけるところも出ていますので、将来的にICOが世界的に定着するかどうかは若干不安なところです。(日本ではすでにCOMSAなどが誕生してますが)

あとはスケーラビリティの問題など。
これもまた解決するためにコンセスサスアルゴリズムPoSへの移行が検討されています。

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